自己愛性人格障害の治療経過と予後

自己愛性人格障害の治療経過と予後

自己愛性人格障害の治療経過と予後

自己愛性人格障害は治療が難しい障害だということが知られています。その治療はどういう風に行われ、完治するということはあるのでしょうか。

 

ここでは自己愛性人格障害の治療経過とその予後についてご説明していきます。

 

自己愛性人格障害の治療

自己愛性人格障害が治療が難しいというのは、自覚がしづらく、本人が治療に協力的なことが少ないためなのですが、治療を始めることができても、なかなか治療が難しい障害です。

 

治療は精神療法と薬物療法で行われるのですが、薬物療法は、うつ病などを併発している場合、若しくは治療を進めていく上で、一時的に鬱状態になってしまうときなどに用います。

 

ですから、治療の中心となるのは精神療法です。医師やカウンセラーと対話を重ねることで、患者は心の問題やそのあり方を自覚していくことができます。そして、誇大化された自分像ではなく、ありのままの自分像を掴んでいくのです。

 

この治療中、最も難しいのは、本人が医師やカウンセラーを見下してしまうため、なかなか素直に治療を受け入れられないということです。また、人格障害であるという現実を受け入れられないため、それを受け入れるまでには時間を要します。

 

そういうわけで、治療が中断されることもありますし、中断されなくても時間をかなり要するでしょう。

 

自己愛性人格障害は治るのか

自己愛性人格障害が治るかどうかは、治療を始めた時期にもよるでしょう。加齢とともに、改善はとても難しくなっていきます。しかし、若いうちならば、ほぼ問題ないレベルまで治療が進むことも珍しくありません。

 

治療が順調に進んで、自分の中の自分像が誇大化されているということに気づければ、予後も良好でしょう。

 

ただし、改善に向かっていても、周囲の本人への接し方によってはまた元どおりになってしまいやすい障害でもあります。そのため、周囲の協力はとても重要なのです。

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