自己愛性人格障害と認知症

自己愛性人格障害と認知症

自己愛性人格障害と認知症

自己愛性人格障害は年齢を重ねる毎に悪化し、問題行動を起こしやすくなりますが、加齢と共に起こりがちな認知症を患ってしまうと、より深刻な問題を起こす可能性があり、家族に負担がかかります。

 

自己愛性人格障害の人が認知症になったら

認知症になると新しい事を憶えられなくなり、また、ほんの数分前の事も忘れてしまう様になります。場合によっては家族の顔と名前すら忘れてしまう事もあります。

 

他には急に家を飛び出して周囲を徘徊し、しかし自分の家が何処にあるかまで忘れてしまう為に帰る事が出来ず、発見した近所の人や交番から連絡があって家族が迎えに行く必要がある場合があります。人によっては幼児退行してしまう場合や入浴・排泄が自分で出来なくなってしまう程に悪化する場合もあります。

 

その上、自己愛性人格障害であると、非常に厄介な行動を起こす可能性があります。

 

家の周辺を徘徊して、周囲の人に「家族から虐待されている」と悪口を吹聴して廻ったり、介護しようとする家族に対して暴言を吐く事もあります。また興奮して喚いたり、近くにある物を投げたり家具を壊したりする場合もあります。

 

認知症は精神科や心療内科を受診して投薬治療を受ければ、ある程度進行を防ぐ事が出来ます。その為、病院へ行く事を本人が嫌がったとしても「ただの健康診断をするだけだから」と嘘を付いて、精神科等を受診させ、自己愛性人格障害である事も家族から医師に伝えておく様にしましょう。

 

認知症と自己愛性人格障害の両面を考えた上で薬を処方してもらえる可能性があります。

 

また、受診した結果「要介護認定」を受ける事が出来れば、役所で手続きを行い、介護保険を使ってデイサービスや特別養護老人ホームを利用する事が可能になります。介護サービスを受ける事が出来れば、家族の負担は大分軽くなります。

 

しかし、自己愛性人格障害のせいでデイサービスのスタッフを困らせたり、特別養護老人ホームで問題を起こす可能性があります。その為、いつ問題が起こっても対応出来る様に、予め介護を行う人に自己愛性人格障害について話をしておく必要があります。

 

特別養護老人ホームでは、スタッフは対応しなければいけない老人を多く抱えている為、個人の細かい発言に関しては無関心である事が多く、家で生活させるよりも問題を起こす事が少ない可能性がありますので、家族で介護を行う事を負担に感じるようであれば、特別養護老人ホームを利用する事も考えた方が良いかもしれません。

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