自己愛性人格障害であることを本人に伝えるべきか
明らかに自己愛性人格障害であるにも関わらず、その事を自覚していない本人に人格障害の事を伝えるべきでしょうか。伝えたとしたらどうなるでしょうか。
本人に伝えたらどうなるか
若い時点で自分が自己愛性人格障害である事を自覚していて、カウンセリングに通っている人の場合は問題ありませんが、自分が自己愛性人格障害である事を自覚せず、また周囲からも指摘されないまま成長してしまった本人に伝えると、まず激怒するでしょう。
自己愛性人格障害の人は「自分は素晴らしい、特別な存在」だと思い込んでいる為、そんな自分が「人格障害」であると言われれば、言った相手は自分に酷い事を言う敵だと感じます。もし本人が少しでも自分の性格に関して疑いを持っていれば「やっぱりそうなのかもしれない」と思う事もあるとは思いますが、その様な人はごく僅かでしょう。
本人に伝えるべきか
自己愛性人格障害である事を伝える、という事は、悪い状況になっている状態を改善したい為に行う事だと思います。結婚相手や恋人関係であれば、もっとお互いに分かり合える様に自己愛性人格障害の事に触れ、症状を改善して欲しいから自己愛性人格障害である事を伝えようとすると思います。
また親子関係の場合も、親もしくは子供が生活をしていく上で困る事が無い様に、あえて指摘をしてカウンセリングを受けさせたいと思って本人に自己愛性人格障害について伝えようとすると思います。その場合は、いくら怒られてもしっかりと本人に自覚してもらうまで、少しずつでいいので自己愛性人格障害である事を伝えるべきです。
ストレートに言わずに、まずは「自己愛性人格障害というものがある」という事を学ばせて興味を持たせる事からスタートし、少しずつ本人が自分の性格面について考えていけるような状況を作り出して行く事も良いでしょう。
ただ単に他人に対して「あなたは自己愛性人格障害じゃないの?」と思った事だけを伝えるのは止めておきましょう。明らかに自己愛性人格障害の特徴を持った人であっても、その人との関係を良くして行きたいという想いが無ければ、ただ相手を怒らせて相手との関係が悪くなるだけです。
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