自己愛性人格障害とカルトの関係

自己愛性人格障害とカルトの関係

自己愛性人格障害とカルトの関係

「カルト」とは特定の対象を熱狂的に崇拝する事やその集団の事を指し、主に異端的な宗教団体の事を「カルト宗教」「カルト教団」と呼びます。
自己愛性人格障害とカルトと言われる集団・宗教団体には深い繋がりがあります。

 

カルトの中心人物(カルト宗教の教祖)とカルトに夢中になる人(カルト宗教の信者)の両面から見てみましょう。

 

「自分は特別な人間である」と思い込んでいる教祖

カルト宗教の教祖になる人の中には自己愛性人格障害である人が少なからず存在すると考えられます。日本で有名なカルト宗教の中心人物の言動を調べると、自己愛性人格障害ではないだろうかと思わせるものがあります。

 

カルト宗教の教祖になるきっかけはスピリチュアル的な事(占いや霊感商法等)を行っている内に周囲に人が集まって来た為であったり、過去に成し遂げる事が出来なかった事に対して強い執着心を持ち、それを解決する為であったりと様々あります。

 

教祖になれば周囲の人々(信者)は自分の事を崇め、自分の言葉だけを信じます。自分の言葉に嘘を混ぜても反論する人は居ません。(居たとしてもその人は信者を辞めます)その状態は非常に心地が良く、また「お布施」として信者からお金を手に入れる事も出来る為、さらに信者を増やそうとします。

 

ターゲットにした人に対して自分(もしくは信者)が「教祖の教えが正しい」と徹底的に教え込み、反論しても言い包め、個人的な理論的思考を押さえ込みます。またターゲットの周囲の人が自分の「教え(言葉)」に対して否定的であれば「敵」「悪」だと思い込ませ、孤立させます。

 

場合によっては都合の良い終末論を持ち出し、自分の事を信じていれば幸せになれると言い聞かせます。所謂マインドコントロールです。それによって自分に縋り褒め称える人間を増やして行き、「自分は特別な人間である」と思い込みます。

 

この思考・行動は自己愛性人格障害の特徴と非常に似ています。

 

「特別な人間に付き従っている自分も特別な人間である」と思い込んでいる信者

カルト宗教の信者になる人の中には自己愛性人格障害である人が多く存在すると考えられます。

 

カルト宗教を知るきっかけは大学等での内容が良く分からないサークルの勧誘であったり、すでに信者である人と知り合いになって教祖の教えを聞かされたりと様々あります。自己愛性人格障害の人はスピリチュアル的な物事に惹かれ易い為、興味を持つ可能性は高いでしょう。

 

カルト宗教の信者だけが集まる場所に足を踏み入れると、人間が持つ「適応能力」がマイナスな方向に作用して、その場に馴染む為に不必要となる「理論的思考」が出来ない状態になってしまう場合があります。(マインドコントロールが行われた為にそうなる場合もあります)

 

そうなると教祖の教えが正しく素晴らしい物であり、その教えを理解して付き従う自分自身は素晴らしい人間だと感じます。自己愛性人格障害である人は「自分は特別な人間である」という思い込みが強化されます。

 

そしてより特別な人間になる為に周囲の人へカルト宗教の教えを広めて信者を増やし、集団内での自分の地位を高めようとします。

 

また、自己愛性人格障害の人は孤独を嫌う為、信者同士で依存し合う様になり、カルト宗教から抜けようとする信者が居れば怒り、嫌がらせをしてまでも留まる様にさせる場合があります。

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