自己愛性人格障害の特徴：人を切り捨てる

自己愛性人格障害の人の特徴として「人を切り捨てる」というものがあります。対人関係は不安定であり、誰かと良い関係を長続きさせる事は出来ません。

自己愛性人格障害の人は他人を「自分の事を全部受け入れてくれる人」と勝手に理想化し、自分の側に居る様にさせます。そして自分の取り巻きや恋人にします。自分の言う事に従わせ、褒め称えてくれると喜びます。

しかし、自分の言う事に従わなかったり、自分を褒めなくなると、その人を「価値が無くなった」と思って切り捨てます。

自己愛性人格障害の人は自分の事を認めてくれる人は自分の全てを認めてくれる人だと思い込み、自分の事を少しでも批判する人は自分の全てを否定する人だと思い込みます。

誰にでも長所と短所があり、それを総合的に理解し合う事によって深い人間関係は構築されて行きますが、自己愛性人格障害の人はそれが出来ません。

他人は自分の要求の全てを満たす為に存在し、そうでなければ存在しなくても良いと考えます。そして自分の要求を満たしてくれる人を過度に理想化し、過剰に褒めたり高価なプレゼントを贈るといった事をしますが、少しでも理想にズレが生じるとその人を無価値であると考えて全否定します。

自己愛性人格障害の人と恋人になると、相手から急に別れを切り出される事があります。それは相手が恋人に対して勝手に抱いていた理想にズレが生じた為で、たとえズレが生じた原因が相手にある場合でも一切話し合いには応じず、連絡も取れなくなります。

取り巻きである場合でも、同じ様な事が起きます。

自己愛性人格障害の人は他人の気持ちを全く考えず、バッサリと切り捨てます。

自己愛性人格障害の人が理想化した相手を無価値と思って切り捨てる理由は、相手が自分の期待通りでは無かったという残念さや寂しさを感じない様にする為です。

相手を無価値だと思い込み、切り捨てる事で不安から自分を守っています。